全日本EV-GP 最終戦
3年の地頭所です。11/4に2018年全日本EV-GP SERIES 最終戦に参戦しました。今回は硬い文章で失礼します。笑
今年は、当部の新しい試みとして、チームタイサンという言わずと知れた名門レーシングチームのご協賛をいただき、上述のシリーズに参戦しました。部員で唯一カート経験のあった私が出場しました。
私は小学生の時、SUPER GTのまとめ番組「激走GT」を観てレーシングドライバーに憧れを抱きました。中学高校とカートに乗ったものの金銭的に続かずレーサーになることを断念して以来、今となっては、Bライ競技で活動しているものの、レースとは無縁な生活を送っていました。その中で今シーズン四輪でレースする機会をいただけたのは大変光栄なことでした。
最終戦の場所はツインリンクもてぎ、昔から走ることを夢見てきたサーキットの1つでした。
車両はテスラ モデルSを毎戦お借りしていました。モデルSのバッテリー出力は異次元で、多くのEVの追従を許さない高性能な車両でした。一方で2.2トンの車重により、コーナーで横方向に頑張ることは厳しく、更にアクセルを全開にし続けるとバッテリーの過熱により出力が制限されてしまうという難しい車でした。
決勝は50km-60kmの距離を走る耐久レースであるため、一発の速さを求めてアクセルを全開にして走れば良いということはなく、ライバルに抜かれずにかつ出力制限にかからないペースをキープすることが重要になってきます。
ライバル車はトヨタ86のEV改造車で、毎年モデルSの脅威となっているようでしたが、今年の序盤はマシントラブルが多発し、その間にポイントを稼ぐことができ、最終戦はポイントリーダーで迎えました。
最終戦の予選は86に次ぐ2番手でした。もてぎのアップダウンのあるストップアンドゴーのレイアウトではモデルSの車重が裏目に出てしまい、予選アタック3周でフロントブレーキから白煙が出て危うくフェードさせてしまうところでした。3番手にはチームメイト木村君のテスラロードスターがつけました。木村君も大学生で、現役のカートドライバーです。カートでのホームコースが同じだったこともあり、初戦から意気投合していました。
決勝は全10周。もてぎは1周が長いので10周でも50km弱あります。ロケットスタートができるよう、左足でブレーキを踏んで待機して、シグナル消灯と同時にアクセルを踏んだのですが、微妙にブレーキとアクセルがシンクロしてしまったらしく、サイドブレーキ機構が働きスタートで出遅れてしまいました。幸い優れたモデルSの加速力で挽回し2番手で1コーナーをクリアしました。
トップの86にペースを委ね、レース後半までピタリと後ろに付けながら2番手を走行し、後半でバトルを仕掛ける作戦を遂行するつもりでした。
しかし、残り3周ほどで自車が出力制限にかかってしまい、トップから大きく離されてしまいました。
その後回復することはありませんでしたが、後ろとのマージンはあったため、最終戦は2番手でゴールを迎えました。
最終戦を優勝で終えることは出来ず、悔しい気持ちもありましたが、結果としてシリーズチャンピオンを獲得することができました。またチームメイト木村君も3番手に入り、一緒に表彰台に登ることができて嬉しかったです。
最後に、1年間温かく見守っていただいた運営やエントラントの皆様、きっかけを作ってくれた同期の肥川、ご協賛を下さったチームタイサンの千葉社長には本当に感謝しております。1年間ありがとうございました。
EVや、レースの運び方の奥深さを知り、今後ともEVレースに何らかの形で携わることができたら幸いです。