全関ジムカーナ参戦ブログ
みなさんこんにちは、3年の海老原です。先日5/10(土)に富士スピードウェイにて全関東学生ジムカーナ選手権大会に出場してまいりましたので報告いたします。
この大会は各大学の自動車部の部車(うちの部活の部車はDC2インテグラtypeR)を使用して各大学3名の選手のタイムの合計で競う大会です。東大は昨年出場することができなかったので2年ぶりの出場になります。1年の秋に入部した僕にとっては初めての学連戦であり、僕自身大変意気込んでこの大会に臨みました。
まず今回の大会に出場する3人を決めるために3月に浅間台にて選考を行いました。4月は新歓に忙しいことや全関まである程度の時間を空けて練習時間を確保することを考慮し今年は3月での選考です。今回の選考でたった2回目か3回目の運転になるという驚愕の事実です(秋入部であることと僕が行けなかった練習会があったとはいえ流石に少ない)。昨年学連戦に出場しなかったのであまり練習会にインテを持って行ってなかったのです。身近なのに遠い存在の部車への乗車に緊張です。
選考の結果、日野、佐伯、海老原の3人に決まりました。予想通りすぎる結果です。来年はもっと激しい代表争いができるよう部の運転技術の向上を図りたいと思います💪
選考も無事終わり残りの時間で部車の感覚を染み込ませるために車をしばき倒します。しかしここで事件は起こります。浅間台の最終セクションを抜けゴールへアクセルを踏んだ瞬間、ガラガラガラガラッ とエンジンルームから異音が…。1速で異音&車が前に進みません。部車の走行を中止してガレージで後日ミッションを開封すると…

はい、ミッションブローです。お疲れ様でしたー。
インプットシャフトに付く1速の歯車が完全に逝ってました。写真の真ん中の部分は右の平歯歯車の部分のように元々歯車があったんですよ。にわかには信じ難いです。幸い予備ミッションがあったのでそれを載せます。
ミッションを載せ替えたあとの5/6の練習会。雨が予報される大会当日と同じ雨のコンディションです。しかしまたまた問題が…。この車加速遅くね??VTECエンジンの一番の特徴である高回転の伸びが皆無です。おそらく予備ミッションに付くスピードセンサーの故障。さらに、来てくださったインテ乗りのOBの方にデフがおかしいとのご指摘をいただきました。
この時点で全関まで残り3日ほど。デフがブローしてるとなると走行どころではなく、予備ミッションもないのでミッションを開けるしかありません。空けた結果…デフは生きてました。

骨折り損のくたびれ儲けってやつですね。チャタリングがひどい、トルクステアが小さすぎるなど色々おかしい症状はありましたが長い間オーバーホールしていないLSDでありイニシャルが低すぎるという診断結果です。
結果だけ見れば2~3日夜中まで作業した結果、ただ元の状態に戻しただけという何とも不毛な結果です。ミッションの整備技術は向上したと考えることで自分を理解させます(涙を禁じ得ない)。何はともあれ車は動きはするのでこのまま持っていきます。(ミッションの部品をひん曲げてミッションおろし・開けを2回やった話は秘密です。)↓徹夜限界整備の図

5/10大会当日。天気は予報通り雨です。ちなみに2021、2022、2023も雨だったようです(うちには雨男でもいるのでしょうか)。5/6の練習会も雨だったので車の挙動はある程度体に残っているはずです。タイヤはヨコハマのA052。シャブ員御用達のシバタイヤとは違い、雨でもかなり食ってくれることは4日前に確認済みです。

当日のコースです(雨でくしゃくしゃですみません)。序盤は高速、中盤以降は中低速のテクニカルなレイアウトです。サイドターンの出来がタイムに直結する難しいコースです。特にスラローム後の11番パイロンのサイドターン→10番パイロンは難関です。
第1走者は佐伯です。ミッションを載せて慣らしをしていないのでまずは走り切ってタイムを残したいところです。スタートしたと思ったら恐ろしい鈍足。スタート直後の加速で驚異の遅さを晒してしまいます。周りからも「遅くね?笑」との声が上がる始末。VTECなしはきついですね。サイドターンを一つも決めることができず1:10.72。ミッション・デフの状態が気になるため慎重な走行でとりあえずタイムは残します。
第2走者は日野です。相変わらずの遅い加速。あとで動画を比べてみると最初の5番パイロンまでで他大学と比べ2秒ほどタイム差があるようです泣。サイドターンは決まらずタイムは1:10.57。佐伯とほぼ同等のタイムです。
第3走者は海老原です。乗ってみて高回転のトルクの薄さに驚きを禁じ得ません。仕方がなく7000rpmほどでシフトアップせざるを得ません。結果は1:07.28。ある程度まとめることができましたが、サイドの引くタイミングが遅くリアをうまく振れませんでした。
1走目を終えてトップは1:02.34。57人中佐伯42位、日野41位、海老原29位です。最初のストレートで2秒ほどの差があったのでVTECなしによるトータルのタイムロスが4秒ほど見込まれ、またイニシャルの低いデフではサイドターンは決めづらくなります。車両のスペックが響き、周りの大学は1分5秒を切るところもある中あまりタイムを伸ばすことができません。
午前中で雨は上がり午後は午前とは一転、路面はドライコンディションとなります。午後の2本目のタイムで順位がほぼ決まる状況になるため気合を入れ直し、再度入念なコースウォークをして2走目に備えます。
第1走者は佐伯です。気合を入れすぎたか、スタート直後のコース奥のブレーキングでリアをスライドさせてしまいます。結果1走目を上回ることができずにタイムは1:12.11。
続く日野の第2走目。難関の二つ目のサイドターンをうまく決め、タイムを1:08.65に伸ばします。
最後は私、海老原の第2走目。意気込んで望んだものの1つ目のサードターンで右ドラシャを粉砕。その結果右コーナーの立ち上がりで左にしか駆動がかからず派手にスピン。最後はパイロンを巻き込んでスピンしてしまいDNFという結果に終わりました。スピン直前まで1走目より2秒ほど早いペースで走っていたので何とも勿体無い結果です。
2走目を終え最終的な成績は…佐伯52位、日野45位、海老原43位、団体成績は19校中16位でした。全体ベストは58.44でした。まずサイドターンの出来が悪く今回のようなサイドターンの多いテクニカルなコースでは他大学に大きな差をつけられてしまいました。またミッションに付くスピードセンサー不良によるVTECに入らなかったこと、不適切なギア比、ヘタったデフなどミッション関係の不良でタイムを大きく落としてしまう結果となりました。ミッションブローが全ての原因だったとはいえ回避できたトラブルも多く、整備の実力不足も露わとなった反省の多い大会でした。今年度は多くの新入生を迎えることができて部員数も増加傾向にあります。来年はトラブルなく大会を迎え、トップ勢と争えるような実力をつけていきたいと思います。

最後に日頃から弊部を支援してくださっている、スポンサーの皆様、OB・OGの皆様、その他関係者の皆様に御礼申し上げます。これからも弊部の活動を暖かく見守っていただけますと幸いです。何卒よろしくお願いいたします。
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